
若山研究室では春の気候のいい時期にゼミナールの一環で学外の新築建物などを対象に見学会を実施しています。今年度は地元の役所を代表して千葉市役所の新庁舎を見学しました。

案内をして頂いた市役所の担当者に対しては設備関連を中心に順路をお願いしました。ここは中央監視室です。市庁舎の設備管理やセキュリティなどをこの部屋で監視しコントロールしています。

見学を終えて市庁舎のエントランス付近にて記念写真を撮りました。
本学で開講している「建築設備1」では第1週の講義でヒートポンプ機能について説明します。しかしながら講義では理屈を伝えることはできても実感として理解することが難しい面があります。スライドを工夫するなど講義中の対応以外にヒートポンプの実機での実演を直近で見ることで直感的な理解を目指して、講義の枠外で課外講義を行いました。
ポータブル型エアコンを実稼働させてその模様はサーモカメラで撮影し、映像はPCに上映して加熱部分と冷却部分が一目でわかります。
更にポータブル型エアコンのケーシングを外して機械の中身を見えるようにしました。これで設備への理解を深めて建築設備への興味を持ってくれると実施した甲斐があるというものです。
2025年度が始まりました。研究室活動としてはゼミナールが4月9日に第1回が行われました。また、本年度からは建築設備の設計演習について基礎的な内容を厳選して第2ゼミとして試行することとしました。これは、昨年度まで「建築環境設備設計演習」が開講されていて「空調」「給排水」「電気」それぞれの分野を課題として13週に渡って実施してきましたが、カリキュラム上の理由により廃止されました。しかしながら、設備業界に進んだ卒業生や受入側である企業担当者からは「とてもいい科目で実際に仕事に役に立った」「このような科目は受入側としても大変ありがたい」という話を多数いただいてきました。そのため、今年度からは若干縮小することにはなりますが、所属学生の実力養成につながることについては継続していきたいと考えています。
今年も卒業研究の総決済である発表会です。思い通りにできたチーム、質疑応答で苦労したチーム色々ありましたが、どうにか無事終了しました。
Aチームは「併設型中高一貫校における空調設備のエネルギー消費量に関する分析」のタイトルで、福岡の高校における空調エネルギー消費量調査・分析の研究成果発表でした。
Bチームは「浅層型地中熱利用システムの運転状況と性能評価に関する研究」のタイトルで、地中熱利用に関する研究です。特にクールトレンチ・ピットの実測解析を行いました。
Cチームは「ガラス張り大空間における日射負荷低減に関する実験」のタイトルでアクアマリンふくしまのガラス大空間における日射抑制実験の成果発表でした。
Dチームは「放射空調方式を採用したC銀行執務室における温熱環境の実測調査とアンケート調査の比較による快適性の考察」のタイトルで千葉銀行本店におけるオフィス空間の検証結果を発表しました。
Eチームは「ポータブル型ヒートポンプを応用した乾燥機能に関する研究」のタイトルで実験成果を発表しました。
全チーム今年度1年間の成果を頑張って発表しました。
次週に卒業論文発表会を控えて4年生の卒論発表会リハーサルを実施しました。
例年通り25年度配属予定の3年生も招いて来年の自分たちをイメージしてもらっています。
そして、今回は新しい取り組みとしてOBOGに声をかけてOBOG会を同時に開催しようと参集可能なメンバーに
来校してもらいました。4名の卒業生が来てくれて4年生に専門的な質問を投げかけてくれるとともに
3年生に対しては自分たちの勤務する会社の生きた情報や建築設備業界の情報などを伝えてもらいました。
3年生、4年生ともに有意義なゼミだったとともにOBOGにとっても昔を思い出しつつ現役の学生と交流することで
新しいネットワークを作ることができたと思います。
OBOGのみなさんありがとうございました。
地中熱チームとビルマルチチームは大濠高校をメインターゲットとしているため、現地での調査を行ってきました。また、福岡には大濠高校以外にも地中熱を利用した施設があるため、それらの施設も見学してきました。
大濠高校の屋上からの風景です。正面には大濠公園が見えます。
大濠高校の屋上には生徒ホールと呼ばれる教室前の広い吹き抜け空間があります。生徒ホールの上部はこのように電動開閉窓が装備されており、熱気が自然通風で抜ける計画となっています。
ここが生徒ホールで4層吹き抜けとなっています。この空間の空調は基礎杭利用型地中熱ヒートポンプシステムが利用されており、床冷暖房とファンコイルユニットにより空調されています。
22年8月中に本学建築学科新実験棟が竣工しました。我々環境設備系の分野についても「恒温恒湿室」という、温度・湿度を一定に保つことが可能な実験室が引き渡されています。先日取扱説明がなされて正式に実験室を使用することができるようになりました。今回はこの実験室について簡単に紹介します。
実験室は4200mm階高さの室内にパネル組み立て式のプレファブ(4.0×4.0×2.1mH)で恒温恒湿室を構成する造りです。温度調整のための室外機は屋上に設置されています。
病院病室での空調吹出について、病室を再現したモックアップを作成し空調吹出状態を再現実験しました。今回は吹出口がブリーズラインの場合です。スモークを使って空調吹出後の気流を可視化しています。
先端オフィスチームが地元千葉県の稼働中建物について1週間に渡り現地での温熱環境を中心とした現地調査を行いました。撤収日においてもダブルスキンにおける屋外垂直面での日射量測定を行いました。
修士研究発表会は本研究室から本田ななみさんが参加し、発表しました。
若山研究室所属4年生の研究発表は5チーム10名が行いました
ようやく若山研究室独自のホームページを開設しました。